2014.01.10

【開催報告】LIFE×LIFE WORKSHOP

lifelifews

 

大阪大学の学生がアスクネイチャー・ジャパンと企画をはじめて3年目になります。2013年度は、近江八幡のまちづくり会社「まっせ」も加わり、地域密着型のワークショップを開催しました。

 

LIFE【生活】×LIFE【生物】ワークショップ

LIFE【生活】
近江八幡はかつて城下町として栄え、歴史ある古い町並みが色濃く残っています。 特に近江商人が使用した町家は、現在住居や商業施設として活用され、伝統的な風景をつくりだしています。

LIFE【生物】
生物の形や生態には、私たちの生活をちょっと良くしてくれるヒントがたくさん埋まっています。例えば、寒暖の差が激しいサバンナで内部の気温・湿度を一定に保つ、シロアリの巣の仕組みを応用して、快適な空調を実現したビルが建設されました。

WORKSHOP 【ワークショップ】
近年、美しいまち並みを保存するために町屋再生が推進されています。しかし、町家での生活は快適性に関する課題が多くあります。そこで、本ワークショップでは、フィールドワークや町屋宿泊を通してその課題を見つけ出し、より町家生活を快適にするアイディア・プロダクトを、生物の形や生態をヒントに、創出することを目的とします。

 

日 時:2013年12月14-15日(土・日)

場 所:奥村家住宅(近江八幡市永原町上8)

参加者:大学生・大学院生13名、一般2名

主 催:大阪大学加賀・松村研究室アスクネイチャー・ジャパン株式会社まっせ

 

プログラム
12月14日
 10:00-11:00 自己紹介・講義
 11:00-12:00 プレ・ワークショップ
 12:00-13:00 昼食
 13:00-15:00 フィールドワーク
 15:00-18:00 ワークショップ(1)
 18:00-20:00 夕食
12月15日
 10:00-12:00 ワークショップ(2)
 12:00-13:00 昼食
 13:00-15:00 発表・審査・講評

 

講義

 

まず一つ目のテーマ「生物」について、“生物からヒントを得る”考え方が紹介されました。「アリ塚の構造を模倣した建物」など、生物のかたちや生態をヒントにして創られた数々の事例をもとに「生物から学ぶ」考え方や発想について学びました。もう一つ目のテーマは「生活」については、「町家の構造とは?」「どんな材料が使われているの?」といった基本的な情報から、「近江八幡と京都の町家の違い」といったおもしろエピソードまで、町家の特徴をおさらいしました。

 

プレ・ワークショップ

 

生物をヒントにして町家改善のアイデアを考えよう!といきなりと言われてもむずかしい。そこでまずは頭の体操です。ブレインストーミングしやすくなる発想法を用いて、アイディア出しの練習を行いました。

 

フィールドワーク

 

講義で知識を得て、プレ・ワークショップでグループワークに慣れた後は、まちに出て町家を見学しました。現在も町家で暮らしている方や、町家を改装しパン屋やデイサービス施設を営んでいる方へのヒアリングも行いました。町家ならではの魅力や苦労などなど、生の声を聞き感じる貴重な機会になりました。

 

ワークショップ(1)&(2)

 

いよいよ本番。フィールドワークで体感した町家の気づきを生物の知恵へとつなげていきます。初日の講義や発想法で学んだことをフル活用して、アイディアをグループワークで深め、具体的な提案にまとめました。

 

滋賀・京都・大阪そしてアメリカから、生物学・植物学・美術・工学、経済学など実にさまざまな専攻の大学生・大学院生がともに学び、新しい提案が3つ出されました。プレゼンテーション資料はこちらからご覧ください。

 

発表・審査・講評

 

講評にはゲストとして、近江八幡商工会議所会頭の秋村さんと、株式会社まっせ(近江八幡のまちづくり会社)代表取締役社長の山本さんにお越しいただき、本ワークショップの成果を今後につなげていくよう激励いただきました。

 

参加者も企画者も垣根なく交流を深め、楽しく実りある会になりました。ハードな2日間だったにも関わらず、終了後は誰一人帰らず自然と集まりができ懇親会に。このワークショップがきっかけでできたつながりは、数年後・数十年後のバイオミミクリーの発展に寄与するのでは!?と思わずにはいられない程濃密なものでした。みなさん、おつかれさまでした!

 


*↓画像をクリックするとPDFが開きます。life life workshop

前のページにもどる