2012.10.01

【開催報告】昆虫ハカセと自然探検


 

昆虫の専門家で「日本昆虫科学連合」代表の藤崎憲治藤崎先生とともに、ワークショップ(長浜ロータリークラブ主催)を行いました。

 

日 時:2012年8月18日 10:00-15:00

場 所:ウッディパル余呉(滋賀県長浜市)

参加者:小学4〜6年生44名

講 師:藤崎憲治先生(日本昆虫科学連合代表)

主 催:長浜ロータリークラブ

協 力:アスクネイチャー・ジャパン

 

プログラム

10:00-10:15 あいさつ

10:15-10:45 昆虫ハカセのおはなし

10:45-12:15 自然探検

12:15-13:00 お昼

13:00-14:00 アイディアワークショップ

14:15-14:45 発表と講評

 

 

昆虫ハカセのおはなし

 

まず藤崎先生から「バイオミミクリーと昆虫」についてお話をいただきました。

 

地球は「虫の惑星」と言われるほど、多種多様な昆虫が棲息しています。全動物種(約100万種)の3/4を占めるそうです。なぜこれほど昆虫が繁栄してきたのか? そこには長い年月をかけて洗練されたかたちやしくみ、独自の生存戦略があるはずです。「環境適応能力」「他の生物との共生」「カモフラージュ」といった専門的なことも、やさしく・深く・おもしろくお話いただきました。

 

生きもののかたちや生き方を学び、環境と人にやさしい技術をつくる「バイオミミクリー」の事例に、こどもたちは興味津々。昆虫に学んだ最先端のロボットや、刺されても気づかない口をもつ蚊のしくみなどご紹介いただきました。

 

 

自然探検

 

滋賀県長浜市余呉町の緑が深い山腹に出かけ、昆虫採集を行いました。虫取りあみとかごを普段持ち歩かないこどもたち。今日は顔つきが違います。昆虫を専門にする大学生や研究生の指導もと、虫たちの機能を観察ました。

 

 なぜタマムシは七色に光り輝いているんだろう?

 なぜバッタとチョウは違う口のかたちをしているんだろう?

 なぜトンボは空中で止まっていられるんだろう?

 

昆虫の不思議について、藤崎先生や大学生が丁寧にひもといてくれます。

虫たちを「おもしろい」だけでなく「すごいなあ」という視点から見直す機会となりました。

 

 

アイディアワークショップ

 

採集した昆虫を簡易顕微鏡や虫メガネをつかってじっくり観察しました。

そこで発見した昆虫のデザインやしくみをお手本にして、何がつくれるかな?

想像力豊かなこどもたちの得意分野です。たくさんのユニークなアイディアが出ました。

 

講師プロフィール
藤崎憲治先生
日本学術会議連携会員として、また日本昆虫科学連合代表として、昆虫学や応用昆虫学の発展と普及に努めている。専門は昆虫生態学・応用昆虫学。主な著書に『群れろ!昆虫に学ぶ集団の知恵』(共著、エヌ・ティー・エス)、『昆虫科学が拓く未来』(編著、京都大学学術出版会)、『昆虫未来学 「四億年の知恵」に学ぶ』(新潮選書)など多数。

 

企画・コーディネート
星野敬子

 

 

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