これまで子ども向けの自然観察や環境学習は多数実践されてきましたが、「自然に学ぶ」という視点からそのしくみや機能を発見し、人間の生活や技術に取り入れていく学習の機会はほとんどありませんでした。このプログラムでは、新鮮な目で生きものを見つめなおし、これからの時代に必要な新しい暮らしや技術を考えます。
対象:小学生高学年〜中学生
備品:
・植物図鑑、動物図鑑、自然図鑑など
・ワークシート(PDFダウンロード)
・筆記具(クレヨン、色鉛筆、カラーペンなど)
時間:90分程度
プログラム
1. 自然に学んだものづくりの事例を紹介する(20分程度)
「自然に学んだ」5つの事例や、「すごい自然のショールーム」に掲載している事例を紹介してください。「どんないきものから学んだか?」「何をつくったか?」「その結果どうなったか?」というポイントをもらさず伝えましょう。
2. 3つの問いをもとにアイディアを出す(50分)
実際にフィールドに出て自然観察を行い、そこで発見した植物や昆虫をもとに、アイディアワークを行うのが理想ですが、図鑑も代用できます。
Q 1 「すごいなと思う生きものはなんですか?」
まず、図鑑などを観ながら、好きないきものや、すごいなと思う生きものを選びます。
Q 2 どんなところがすごいと思いますか?
次に、どんなところが好きなのか、どんなところがすごいと思うのかを描きます。
Q 3 そのすごいところをお手本にして、なにがつくれるかな?
生きものの好きなところ、すごいと思うことを、使ったり応用したりして、なにができるでしょうか。こどもたちは、想像力豊かに発想します。どんなアイディアも拾い上げて、膨らませてあげてください。
3. 発表と講評(20分)
アイディアを発表しましょう。 そのアイディアが、省エネルギーや省資源、ゴミの削減など、環境負荷を下げる技術や暮らしのかたちにつながれば、なおすばらしいです。こどもから出たアイディアに、こうしたポイントを付加できるものがあれば、積極的にコメントしてあげてください。