2012.10.14

第3回「自然に学ぶ経済」研究会


開催報告

滋賀経済同友会「自然に学ぶ経済」研究会では、これまで「自然に学ぶ」という概念と事例の研究を重ねてきたが、我々が実践をするためには異分野連携と、研究者と企業のマッチングが不可欠である。基礎のみならず事業化の可能性を模索している生物学者・工学者と経済界のメンバーが直接交流・ネットワークできる場が必要である。そのために、研究者・専門家と経済界が活発な議論を行い、事業化を目指すセミナーを開催する。また、滋賀県で生物多様性の保全をより進めていくために、顕彰制度の創設を検討する。

日 時:2012年9月14日 15:00-17:00
場 所:コラボしが21(滋賀県大津市)
構 成:講演+ディスカッション
出席者:28名(オブザーバー含む)
主 催:滋賀経済同友会「自然に学ぶ経済」研究会

講 師: 小林秀敏氏 大阪大学大学院基礎工学研究科機能創成専攻 教授
研究分野 植物の構造力学、構造強度学、材料力学

植物の葉や花の構造解析。構造に特徴的な材料とパターンをシンプルな原理に還元し、幅広い応用への方途を研究している。具体的な内容は、波板状に折りたたまれた樹木の葉の展開構造・朝顔の花の折畳み・展開構造・ポテトの花の展開構造・桜の葉の葉身・葉脈構造とV字構造・蕗の葉に見る葉脈構造・プラタナスの葉の力学的考察など多数。 共同執筆として『プラントミメティクス〜植物に学ぶ〜』(2006,NTS)他多数。


講 師: 齋藤永宏氏 名古屋大学グリーンモビリティ連携センター 教授
研究分野 プラズマを用いた超撥水材料の開発

ハスの葉に学ぶ超撥水膜は、自動車部品や建材、被服、電子部品、包装素材などへの応用が期待されている。多用途への展開が可能な「プラズマ」による超撥水表面処理技術の開発と、応用展開の研究で注目を集める。この他、水の特異な物理化学的性質に着目し、水を制御した環境に優しい材料開発にも力を入れている。 共同執筆として『エコマテリアルハンドブック』(2006,丸善)他多数。

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