2012.12.19

「ソーラートンボ」屋外試験へ


 

発電するトンボ


2012年6月、自然に学ぶものづくりのシンボルとして、トンボをモチーフとした室外灯の製作をはじめました。太陽光パネルが屋根から解放されトンボとなって、公園や駅、お店などいろいろな場所で、見て楽しい明かりをともそう!というものです。メンバーはソーラープランツ製作チームに加え、設置協力会社も加わりました。

 

日本は古来「蜻蛉の国」と言われたのをご存知ですか? 水辺や里山に多く生息し、身近な生きものとして人々に親しまれていました。今となっては環境を計る指標にもなっています。

 

ソーラートンボの大きな特徴は、使用している太陽電池。「集光型球状太陽電池」と呼ばれ、性能向上と原材料削減の両立を追求した結果、昆虫の複眼と共通する構造となっています。

 

とても小さなシリコンの粒。

 

この粒と特殊な反射板の組み合わせにより、入射角の浅い太陽光も取り込むことが可能になりました。
図:株式会社クリーンベンチャー21

 

4枚の羽に見立てた太陽光パネルで、朝や夕方の光、そして散乱光もたくさん吸収します。

 

屋外試験へ

 

デザインは、びわ湖のヨシにトンボが止まってひと休み、太陽の光を浴びて充電している様子を再現しています。夜には、大きな眼が点滅しますが、ただ灯くのではなく、「4秒で徐々に明るくなり、8秒間点灯、4秒で徐々に消える」というパターンを繰り返し、人目を惹きながら電気を大事に長く使います。

 

11月には、完成したソーラートンボを滋賀県草津市の「草津エイスクエア」に設置しました。商品化を目指し、点灯試験や耐候性の確認などを行います。

 

お近くにいらした際はぜひご覧ください。ほんものそっくりの、足先としっぽの鉄加工もどうぞお見逃しなく。

 

【設置場所】
草津市西渋川1-23-1 草津エイスクエア内(北エリア飲食棟の入口付近)

 

「ソーラートンボ」製作チーム
技 術 監 修:高倉 秀行(立命館大学理工学部教授)
太陽光パネル・照明制御基板開発:株式会社クリーンベンチャー21
本 体 加 工:川梅鉄工所
照 明 加 工:西川電工株式会社
デザイン・設計:小清水 園恵(花園設計事務所)
企 画・製 作:アスクネイチャー・ジャパン
協     力:綾羽株式会社

 

*本研究はアスクネイチャー・ジャパンと立命館大学との共同研究です。平成24年滋賀県低炭素化技術開発・実証化補助対象事業に採択され実施しています。

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