古来人類は多くの事を自然から学んだ。南国の古代人は極楽鳥から身を飾る色彩を取り入れ、和国の古代人は鶴の動きの観察から「鶴の舞い」を舞い、雅楽の舞の根本は鳥等の動物の動きから神聖な舞いを創作して来た。現代においても音もなく滑空するフクロウから、新幹線のパンタグラフの支柱が制作され、スポーツにおいてはサメの皮膚の構造から競泳のスイミングスーツの表面構造を開発した。蜂の巣の構造から理論上最強のハニカム構造を人類は会得するに至り宇宙船にも利用されているのである。このように自然から学ぶ事は無限に存在し人類の発展に無くてはならない研究対象である。私はこれらの事から大いに自然から学ぶことに興味とそれ以上に実仕事に活かしていければと期待しているところであります。
正に人類は18世紀の産業革命から大量生産・大量消費の道を歩み、豊かな物質文明を構築し多量の資源を消費し環境破壊を引き起こしました。今後は資源を究極まで節約する、資源節約型技術及び資源循環型技術が求められております。大いに自然に学びその答えを見つけたいと思っております。
山科精器株式会社
代表取締役社長&CEO 大日常男