
モノづくり日本会議提供
中学教諭のアマチュア昆虫家、摩擦学の世界的第一人者、生物多様性と企業活動の専門家、というユニークな先生方をお迎えし、生きものに学ぶ技術や社会に向けたシンポジウムを開催しました。
「生物多様性がもたらす持続可能性社会に向けて」
2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発の事故は、我が国にとって喫緊の課題である「環境」・「エネルギー」・「資源」と持続可能性社会実現に向けた問題提起を改めて突き付けています。生物模倣技術(バイオミメティクス、バイオミミクリー)は、生物の進化適応と多様性に学び、生物の構造や機能、生産プロセスなどから着想を得て、新しい技術の開発やものづくりに活かそうとする科学技術であり、持続可能性社会実現に向けたパラダイムシフトとそれに基づく技術革新をもたらすものとして世界的に注目されています。今回は、本年4月に発足した高分子学会バイオミメティクス研究会とアスクネイチャー・ジャパン、ネイチャー・テクノロジー研究会とのジョイント企画として下記講演会を開催します。
概要
日 時:2012年7月20日(金)13:30-17:00
会 場:大津市民会館 小ホール(滋賀県大津市)
定 員:200名
参加費:無料
主 催:高分子学会バイオミメティクス研究会
共 催:アスクネイチャー・ジャパン、科学技術振興機構
ネイチャー・テクノロジー研究会(モノづくり日本会議)
後 援:滋賀経済同友会 滋賀経済産業協会、日本青年会議所近畿地区滋賀ブロック協議会
プログラム
13:30-13:35 開会挨拶
下村政嗣(東北大学教授)
13:35-14:20 講演
生物に学ぶ:昆虫のミクロの構造とその機能
阿達直樹氏(小松川第二中学校教諭)
阿達先生は、昆虫の驚くべき生態とSEM*写真が満載の「昆虫の雑学事典」という本を書かれたアマチュア昆虫家です。昆虫の構造と機能について紹介していただきます。(* SEM:走査型電子顕微鏡。電子線を当てることで物体の表面の立体的な構造を表示する)
14:20-15:05 講演
生物に学ぶ工学:持続可能な社会をもたらす摩擦の世界
足立幸志氏(東北大学大学院工学研究科教授)
トライボロジー(摩擦学)はエネルギー問題の重要課題。生物のトライボロジーを理解し、工学に応用するために、テクスチャー化表面のトライボロジー研究の世界的第一人者である足立先生のお話を伺います。
15:05-15:15 休憩
15:15-16:00 講演
持続可能性社会に向けて:生物多様性と経済活動
足立直樹氏(株式会社レスポンスアビリティ代表)
アスクネイチャー・ジャパンのアドバイザーでもある足立先生から、経済活動の視点から生物多様性の重要性と環境問題解決の切り口について、問題提起をお願いします。
16:00-16:55 パネルディスカッション
モデレーター: 石田秀輝氏(東北大学教授)
パネリスト:阿達直樹氏、足立幸志氏、足立直樹氏、下村政嗣氏、高原淳氏(九州大学教授)
16:55-17:00 閉会挨拶
秋村田津夫(アスクネイチャー・ジャパン副理事長)

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